2015-02-25

マジック・リアリズム

コムデギャルソン特集の最新号SWITCH、とても力と本気に溢れていて、久しぶりにワクワクしながら雑誌を買った。40年間デザイナー兼経営者としてギャルソンを(ひいてはファッション業界を)牽引してきた川久保玲さんの哲学者のような言葉。新しい事をやるだけです、という言葉と、わくわくする事が必要という。10年振りに編集長に舞い戻った新井さんと川久保さんが「わくわくする事」が大事、と話しているのは本当に素敵だと思った、ストイックというにはあまりに「戦っている」お二人の会話。

ギャルソン「Six」全巻全頁掲載とひもづけたセバスチャン・サルガドのインタヴュー。地球規模で環境保護を考える写真家、もはや活動家の言葉はぼくには壮大すぎてとても入ってきづらい。写真の圧倒的なパワー。一つの死が苗床となって幾多の生を生むこと。マジックリアリズムに近い、東洋の輪廻転生。

マジックリアリズムを検索。現実と非現実の融合という。ガルシア・マルケス。ぼくはとても好きな作家だけど、「族長の秋」「エレンディラ」「ママ・グランデの葬儀」と読んで「百年の孤独」を読んでいない事にきづく。代表作も読まないで、好きな作家、なんて言えない。近々読む。「大きな翼の生えた、ひどく年老いた男」という天使の話が印象的だった。

翻って、インターネット黎明期、15年くらい前か、日記系サイトというのが一部で流行っていた。ブログという便利なシステムが出来るより前。無料サーバーなんか借りてHTMLでwebsiteを作って、好き勝手な日記を毎日更新。それを見に行ったり見られたり、みんな匿名で面白い人がいっぱい居た。有名なのは侍魂、斬鉄剣、ろじっくぱらだいす。好きだったのはウキウキ抜き、セキララ太陽。名前は忘れてしまったけど好きなサイトあったな。かくいうぼくも匿名で日記サイトを作っていた。もう残っていない。幾つか作って、そのうちのひとつは完全匿名、誰も見に来ていないような状態で、日々の日記と、空想で書いた非日常日記をまぜこぜしていた。マジックリアリズムとはちょっと違うと思うけど、その事を思い出した。HTMLから組んでいたので必然的にデザインを考えねばならず、かっこいいサイトを参考にソースを拝借したりした。その頃とった杵柄で、数年前にwebsite制作の仕事をしたりした。(進化が早いので、もう無理だけども。)

デザインを考える上で、色々なサイトを見て回って、非常にびびびっときた。写真を使ったデザインってかっこいいな!そう思って、ぼくは写真にはまって、中古カメラ屋で働いていた兄からNikon FAを購入(もらったんだっけ・・?)して写真を始めたんだった。
44、という写真の無料配布サイト、好きだったな。